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2009年05月 アーカイブ

2009年05月12日

おくりびと

おくりびと 百瀬しのぶ 著 小学館文庫
アカデミー賞受賞映画「おくりびと」を、素直に物語りにした本である。

映画を観た人は、みんなそろって「感動した」と言っていた。
映画を見に行く機会を逃したので本を買って読んだ。

亡くなった人を、心をこめて送る仕事師である‘納棺師’のことがテーマである。
人の生と死を考えさせるテーマとしては、以前に紹介した‘悼む人’の方が数倍も深い。

でも観た人が口をそろえて言っていた映像の美しさはイメージできて楽しんだ。
「雪化粧された田んぼ、民家の屋根、連なる山々、そして白い雲。すべてがダイヤモンドを敷き詰めたようにきらきら光っている」
そして目に浮かぶは演ずる本木雅弘と山崎努、広末涼子。

映画から起こした本は、映画を超えませんね。
この映画の元になったという「納棺夫日記」という本を読んだ方がよかったかも。

2009年05月18日

重力ピエロ

重力ピエロ  伊坂幸太郎 著
‘家族の愛は重力を超える!’
主人公は、泉水と春(どちらも英語で言えばスプリング)という兄弟です。
兄が泉水で遺伝子を研究する会社に勤めている。大学生の弟の春が、チョット神経過敏症というか訳あり性格である。
というのは、春は母親がレイプされて妊娠し産まれたという過去がある。
とても美人で素晴らしい母親は兄弟がまだ幼い時に病気で亡くなったが、やさしく理解のある父親の元で、平穏な愛に満ちた生活を過ごし成長する。
といっても、不幸な辛い過去は、家族にとって拭い去ることの出来ない事実であり、それは次男の春に影響を与えている。
性格は環境で形作られていくものなのか、又は親から伝わった遺伝子から逃れられないものなのか。
そのようなことが、一連の連続放火事件犯人を追う謎解きに乗り出す兄を通して明らかになって行く。

私のお気に入りの俳優・加瀬亨が主演で映画化されたので、映画より先に本をと思って読みました。
遺伝子の記号など結構理屈っぽいところが多々あるけれど、どのように映画化されたのか、映画を観るのが楽しみです。

5月23日封切り。それまでに新型インフルエンザはおさまっていれば良いのだけれど、、。

2009年05月20日

イワン・イリイチの死/クロイツェル・ソナタ

「イワン・イリイチの死/クロイツェル・ソナタ」 トルストイ著
トルストイは19世紀を代表する作家の1人、ロシアの小説家です。徹底した反権力思想、非暴力主義者でした。
私は若いときに「アンナ・カレーニナ」「戦争と平和」など読み、暫く空白があって、子育ての時に、息子達が気に入っていた「おおきなかぶ」がトルストイの手によるものと知り驚いたことがあります。
そいてまたまた空白があって今回トルストイの「イワン・イリイチの死/クロイツェル・ソナタ」を読みました。

新型インフルエンザ騒ぎで家に軟禁状態のため、書棚から何時収めたかまったく忘れていたこの本を取り出したのです。

「イワン・イリイチの死」に書かれているのは、19世紀のロシアの1裁判官が迎えた「死」についてのお話です。
「クロイツェル・ソナタ」は結婚についての男女の愛についての話です。

国が違い、時代背景が150年も違っても、人間が生まれ死に至る道程は短く、その間に遭遇する人々の生活・恋愛・病・死で感じる喜怒哀楽には違いがありません。

さすがに歴史にのこる作家の著作だけあって、とっても面白く、私自身の生き方にも合わせられ考えさせられた本でした。

2009年05月23日

ブータンに魅せられて

ブータンに魅せられて  今枝由郎 著
チベット仏教研究者として長年ブータンと関わってこられた著者が、ブータン社会に貫く精神文化を通して、「真の豊かさとは何か」ということを教えてくれた魅力ある本でした。

ブータンはネパールの東隣に位置する人口60万人の小さな王国です。
ブータンは第4代国王ジクメ・センゲ・ワンチュックが提唱したGNH「国民総幸福(GrosNationalHappiness)」の理念を、国の一番重要な政策にあげているのでも注目を集めています。

GNP(国民総生産)で、国の豊かさを計るとなれば、ブータンのGNPは低くて貧しく、そのために「貧しい発展途上国」と位置付けされています。

この本を読んで「発展途上国」って失礼な言い方だと気付きました。ブータンは国の経済的発展や近代化より、国民の幸福度(充足度)を高めることを目指し、その点では世界に誇る先進国となっているのです。

ラリグランスクラブが関わっている隣国ネパールは、GNPも低くGNHも少ない。どうしてなのか?
私は第一にヒンズー教とチベット仏教という宗教の違いを挙げたい。第二は王(支配者)の資質・品格の差も大きい。

4年前ネパールに滞在期間中、3泊4日という短時間でしたが訪れたました。
地球上の最後のシャングリアと言われているそのままの素晴らしい国でした。
ラリグランスHP<http://laligurans.com  >の通信17号にブータン紀行を載せています。

あわせて読んでいただくとさらにブータンの素晴らしさ貴重さに気付かせてくれます。


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