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2009年03月 アーカイブ

2009年03月01日

田辺聖子の人生あまから川柳

「田辺聖子の人生あまから川柳」 田辺聖子著 集英社
俳句に凝ったことがある。
私の句は、川柳みたいと仲間によくいわれる。
冗談好きの私は、句に笑いをつい入れたくなるからです。
それじゃ川柳をひとつ、、となると難しい。とても5・7・5では人間心理のきわどさ等をユーモアを込めて収めきれない。
俳句は、季語を入れると、なんとなく句にまとまる気持ちになるが、川柳はそうはいかない。考えるうちにしらけてしまう。

「田辺聖子の人生あまから川柳」では、川柳好きの田辺聖子さんが丹念に選ばれた、古典というかもう6~70年以上も前の珠玉の川柳100句。
その中から、共感し思わず笑った句を5つ選びました。

*かしこい事をすぐに言いたくなる阿呆  亀山恭太(1927年生まれ 教師)

*このご恩は忘れませんと寄り付かず  大田佳凡(1907年生まれ 医師)

*西出口というたがなイヤ聞いてない  岸本水府(1892年生まれ 川柳六大作家)

*不細工な妻に子供はようなつき  後藤梅志(1894年生まれ  商店主)

*良妻で賢母で女史で家にいず  川上三太郎(1891年生まれ  川柳六大作家)

どれも、昔の句とは思えない、今もお茶しながらのおしゃべりに登場する身近な話題です。
この句を添えると、爆笑で盛り上がること間違いなしです。
この本には、あと95句も載っています。それぞれに田辺聖子の感想が述べられていて、それも又楽しい。
イヤなことも笑いに流せる術も学べます。
お笑い好きの方。一読のほどを!

2009年03月30日

小説「聖書の女性たち」 

小説「聖書の女性たち」 木崎さとこ著 日本キリスト教団出版局
旧約聖書から新約聖書に出てくる女性たちのエピソードを、1編が原稿用紙8枚という短い小説(旧約24編・新約12編)に書かれた興味深い小説であった。

旧約聖書にまず出てくる女性は、言わずとしれたアダムのあばら骨から作られたというエヴァである。アダムを誘惑に陥らせ、神との約束を破って楽園を追われた人類の源、アダムとエヴァ。
でも、神との約束を守っていたならば、その後現在にまで延々と続く人類の歴史は存在しない。
あなたも私も存在しない。

旧約聖書では、「イスラエルの歴史に神がどう働きかけたか」という一貫したテーマがあり、それに添いながら子孫を残していく道程は、残酷ながら中々考えさせられる。
旧約の時代から男は、権力のみを求め、女は男が権力を維持するために子孫をのこす道具であった。男は道具としてしか又は欲望のはけ口としか女を扱わない者が多く思慮に欠けていた。女はそのような納得しかねる女の道をそう単純に受け入れていたわけではないのではないか。そのへんの思慮深い女性の深層心理が、とても魅力的にえがかれている。

初源の女性・エヴァ、聖母マリアと姉のエリザベト、そして圧巻はマグダラのマリアの話。
愛すべき聖書に出てくる女性達!

聖書を少しはかじったことのある方は、必読。
よくわからなかったアブラハムやバベルやサムソンなどの事情も、そうだったんか等と、納得できたりします。


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