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2008年02月04日

疾走 重松清著

「疾走」(上・下) 重松清著 角川文庫
話の要約は本の表紙裏に書かれたものを写します。
<<広大な干拓地と水平線が広がる町に暮らす中学生のシュウジは、寡黙な父と気弱な母、地元有数の進学校に通う兄の4人家族だった。教会に顔を出しながら陸上に励むシュウジ。が、町に一大リゾートの計画が持ち上がり、優秀だったはずの兄が犯した重大な犯罪をきっかけに、シュウジ一家はたちまち苦難の道へと追い込まれる、、、。15歳の少年が背負った苛烈な運命を描いた小説。>>

平穏無事な生活をしていても、家族の歯車が一つ外れたために次々と難題が連鎖し底なし沼に引きずり込まれるように崩壊していく家庭がある。
歯車が外れた時にすぐ原因をつきとめ歯車をもとの位置にはめ込めれば事件は起こらないのだけれど、外れる前から何らかの要因があり外れべくして外れることが多い。一度外れた歯車はそのまま暴走し壁にぶつかり木っ端微塵に砕ける。
歯車が外れ<疾走>し続ける少年はブレーキをかけたくてもかからない。そんな成り行きで例えば殺人を犯してしまった場合、誰が彼を咎める事が出来ようか。

崩壊のきっかけを作った兄シュウイチと翻弄されて疾走し続けるシュウジは聖書を手放さない。聖書の言葉と平行してドロドロした悪路を疾走する苦難の道。

私もシュウジに伴走しながら大変考えさせられた本でした。

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